フースーヤでネット検索すると「つまらない」や「面白くない」というワードが出てきます。
そしてかなりの「つまらない」評価がSNS上にあることもわかっています。
ところが2024年には第54回NHK上方漫才コンテストで優勝、そして2025年にはytv漫才新人賞決定戦で優勝するなど、ここ1~2年の戦績は輝かしいものばかりです。
ではどういったところがつまらないのか、また本当につまらないのか、また賞レースではどういったところが評価されているのか取材してみましたので どうぞごゆるりとお付き合いください。
フースーヤつまらない?
私が初めてフースーヤの漫才を見た時、ハッキリ言って「何これ?」って思いました。
ネット上で飛び交っている「つまらない」という言葉がぴったりというか、脈絡がなくて何言ってんだか全然わかりませんでした。
元気がイイのはよくわかりますが、無駄に何度も叫んでいるので話の内容が見えてこないといいますか、昭和世代の「振りがあって、そしてオチがある漫才」で慣れ親しんでいる者にとっては、とてもじゃないけれどついていけない~って感じがしました。
そして特に関西人は「オチ」のない話は全く受け付けない人が多いので、フースーヤは関西人ではないだろうなぁ~と思いきやなんと地元神戸の出身と知りひっくり返りました(笑)
なぜそんなオチのない漫才を?と思ったのですが、調べたところフースーヤは元々普通の漫談で「振りがあってオチが付く」形の漫才をしていたところ、全くウケなかったそうです。
そして今のような意味のない言葉遊びのような元気ネタにしたら、ウケたからそれからというもの今の形に変更したということです。
なるほど…
ウケなければ漫才としてはお金にならないわけで仕方がなかったのでしょう。
ところがお2人のインタビューや漫談以外のしゃべくりを聴いていると、これがなかなか面白いのです!ちゃんと筋道通ったストーリーがあり、間もよくて関西らしいオチもあります。
え~?!
なんでこれを漫談に生かさないの~?って思ってしまいますが、いざ漫談となるとワケが違ってくるのでしょうか?!
一方フースーヤをメチャクチャ面白いと評価している人も一定多数います。
私が思うには関西の文化は「オチ」を求める文化であり、関東は「オチ」を求めない文化だと思うのです。
関西人は話の最後は必ず「オチ」がついていないと何だか気持ちが悪かったり、話が終わってないやん?と思ったりしますが関東人は話の最後に「オチ」を求めないのです。
そういう文化の違いがフースーヤを面白いと思えるかどうかの違いの一因かもしれません。
ただフースーヤは関西人、また粗品さんも関西人なので、全く新しい形の漫才に流行の風が吹いてきたのでしょう。
これは私の独断と偏見の意見なので、ここでSNSでの評価、感想を見ていきたいと思います。
フースーヤつまらない?SNS評判は?
フースーヤがつまらないと評価しているネット上の声を拾ってみました。
フースーヤでたらテレビ変える
まじでおもんなさすぎて恥ずかしくなる https://geininsokuhou.com/
おもんない大学生が合コンで量産型女にウケるために必死になってひょうきんに振る舞ってるみたいな芸風 https://geininsokuhou.com/
TVerで有吉の壁過去放送回見てたんだけどフースーヤっていたね。つまんないネタしかしない。ズクダンズンブングンと同じくらいつまらない。 Xより抜粋
フースーヤのネタはオリジナルで適当に真似してやるのは楽しいけど、見る分にはクソつまらないwww Xより抜粋
こんなレベルでプロ?芸人?
学校の休憩時間にクソスベってるウチワ盛り上がりしてるだけのノリ。とにかく面白くない!
https://suki-kira.com/
どうしたらあんなゴミみたいなネタ作れんの笑 https://suki-kira.com/
あれは漫才ではありません
ジャッキー・チェンのカンフーみたいな物。
二人で練習した動きを披露しているだけ https://suki-kira.com/
フースーヤ面白い?SNS評価は?
彼らの独特な漫才?やギャグは若い女子中高生を中心に大きな人気を得ています。ギャグに関しては、大人の私たちでも頭の片隅に残ってしまうようなフレーズとリズムです https://ranking.net/
コントの中で、語尾から、別の言葉を言い合っていくところがとても面白いです。特にオーマイゴッドファーザー降臨!は周囲でとても流行っていて、それを真似た遊びをしているくらいです。言葉のチョイスも絶妙で面白いです。 https://ranking.net/
今日はABCお笑いグランプリの審査員をつとめさせて頂きました。 フースーヤを評して芸術だと言ったが、正確にいうと現代アート。なんだかわからないけど面白い、あるいは凄い。言葉のチョイスが粋。岩倉具視使節団なんて普通出てこない。 会場の若い女の子達がひっくり返って笑っていた。考えてみると最近の流行歌が同じだ。子供が知らないようなワードが並ぶ。でも心地がいいから子どもが口遊む。フースーヤはまさに現代に誕生すべく現れた漫才だと思う。 @shiraku666(志らくのX)
「俺、“いま一番面白い”ってずっと方方(ほうぼう)で言ってるのが、フースーヤさんがマジで面白いんですよ。めちゃくちゃ面白いじゃないですか、あの人たち」と力説するカズレーザー。松陰寺が「あの人たち、面白いよね。クオリティとかじゃなくて、圧が面白い」と返すと、「いや、クオリティも上がってんすよ。ネタも面白くなってるんです」 https://news.mynavi.jp/
女子中高生にキャーキャー言われてるだけってイメージでしたが、志らくさんやカズレーザーさんのコメントを見てみると決してそうではなくて、従来までの漫才とは違った新しいものを「面白くない」と言われながらも貫いた結果、クオリティの高い漫才が出来上がっているといった評価は見逃せません。
フースーヤつまらない?なのにytv漫才新人賞で優勝?!
2025年3月2日第14回ytv漫才新人賞でフースーヤが優勝しました。
このytv漫才新人賞は芸歴10年未満の若手芸人のための漫才コンテストです。
過去には銀シャリ、霜降り明星、ダブルヒガシ、カベポスターといった現在大活躍中の漫才師たちを輩出してきた大会です。
フースーヤは芸歴9年目なので出場できるギリギリの年でした。
この時フースーヤ以外に決勝に進出したのは翠星チークダンス、マーティー、オーパスツー、マーメイド、フースーヤ、タチマチ、ぐろうの7組。
そして最終決戦には翠星チークダンスとフースーヤが残りました。
ytv漫才新人賞はこれまでに2度出場しているフースーヤですが、ブラックマヨネーズの吉田さんに「漫才やない」という辛辣なコメントを言われ、もうytv出たくないってくらい落ち込んだんですが今回のこの優勝でその復讐をしたわけです。
いわゆる復讐優勝を果たしたわけです。
このytv漫才新人賞をかけて挑んだフースーヤの漫才を見ましたが、以前のわけのわからないものから少し進化して、ストーリー性を感じました。
予選では「心霊スポット」のストーリー、最終決戦では「海賊」のネタでした。
この「海賊」のネタというのは事前ラウンドの手見せの時に一度落とされたネタだったこともあり、このネタで優勝したことで「復讐果たした!」と田中さんはインタビューで嬉しそうに語っています。
一度は折れた心が優勝によって満たされたってことですね。
また前年にNHK上方漫才コンテストでの優勝もあり、勢いが半端なくありました。
一言で言うと「自信」がみなぎっているという言葉がぴったりくると思います。
おめでとうございます!
フースーヤつまらない?プロフィールとまとめ
ではここでフースーヤのプロフィールと賞レース戦績をご紹介してまとめに入りたいと思います。
【フースーヤ】は吉本興業(大阪本社)所属のお笑いコンビ。2016年結成。NSC大阪校38期。
田中ショータイム
本名:田中翔(たなかしょう)
出身地:兵庫県神戸市
身長/体重:178cm/59kg
血液型:O型
趣味:スポーツ全般(特にサッカー)、音楽鑑賞、歌、洋服を見る買う、ゲーム
特技:ウクレレ、歌、ヘアセット
立ち位置:向かって左、ノリ担当
谷口理(たにぐちおさむ)
本名:谷口理(たにぐちおさむ)
出身地:兵庫県神戸市須磨区
身長/体重:170cm/58kg
血液型:O型
趣味:漫画、テレビゲーム、スマホゲーム、バレーボール、イオン巡り、掃除
特技:ヘリコプターのマネ、声優・大塚芳忠のモノマネ、逆立ち歩行、バレーボール、映画や漫画ののセリフ暗記、ゲームのやり込み
立ち位置:向かって右、ボケ担当
2017年 準々決勝進出
2018年 2019年 3回戦進出
2020年 2021年 準々決勝進出
2022年 3回戦進出
2023年 2024年 準決勝進出
2025年 優勝
2024年 優勝
2025年 優勝
賞レースでフースーヤは順調な上昇気流に乗っていることがわかります。
一部の人々からは「意味がわからない」という意見も聞かれますが、実際にそれがフースーヤの狙いの一つであり、意味よりも瞬間的な勢いやノリで笑いを届ける手法が、伝統的なお笑いとは異なる新鮮さを持っているのです。
ネタを作る時は、できるだけ「意味分からんけど、なんかおもろいな」という言葉を組み合わせて、「ヨイショ!」でバーンっと見せることを心がけています。だから、「お前ら何言ってんねん。でも雰囲気面白いな」って思ってもらえたら一番ですね。意味分からんからこそおもろい、逆に意味が分かったらちょっと面白くなくなると思うんです。 https://withnews.jp/
と田中さんのコメントですが、従来の漫才からしたら考えられない発想ですが、これが女子中高生にウケるお笑いなんです。
確かに意味のわからないものをヨシとするのは新しいですね。
フースーヤも元々は「ナイツ」のような漫才に憧れていて、とても漫才らしい漫才を求めていたはずなのですが、それが最初ウケなかったため今の形にシフトしたんですね~
でもこれも最初はなかなか賞レース向きではなく、認められずSNSでの評価も「つまらない」「消えた」などど評されていました。
田中さんは次のように振り返っています。
ずっと漫才じゃないって言われ続けてきたんですけど、これで自分らのやってきたことが証明できたんで。やりたいことを真っ直ぐやっておけば結果はついてくるんじゃないかと思いました
「信じる者は救われる」という言葉がピッタリのフースーヤです!
2025年1月には「在阪宣言」をしたフースーヤですが
「いつかは東京に出て」(谷口)
「全国で、韓国が好きなので韓国でも漫才ができるような大きな芸人になりたい」(田中)
Yahoo!ニュースYahoo!ニュースは、新聞・通信社が配信するニュースのほか、映像、雑誌や個人の書き手が執筆する記事など多種多様なニュースを掲載しています。
と夢は大きく広がっているようです。
「つまらない」「漫才じゃない」と言われ続けた時期を乗り越え掴んだ悲願の優勝結果は、今後「新しい形の面白い漫才」として君臨するのかもしれませんね。
どの写真のカットを見ても「笑ってる」(特に谷口さん、田中さんはカッコつけてる時もあり)ので確かに元気をもらえます。
お笑いを提供するお笑い芸人として、最初のつかみが「笑顔」っていうのはホント大事だし、これからも実践していってほしいですね。
時代が変わっても、たぶんこれはいつまでも面白いと思うんですよ。言葉があり続ける限り
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この前向き姿勢こそがフースーヤの強みですね!
フースーヤを通して私自身、常識というか固定観念で固まっていたことに気付かされました。
意味のないこと=ダメではなく、それが現代社会の深刻さを吹き飛ばしてくれるのなら漫才としては優秀なのかもしれませんね。
これからも元気の源フースーヤをわが子のように見守り応援しています(笑)
最後までお読みいただきありがとうございました。
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